こども社長の魔法のブログ

(株)ケイピーエス代表取締役角田恭平による音楽・ライブハウス・人生の読み物

ステージダイブなどの危険行為は禁止ですとライブハウス経営者が言えるかどうか

ライブハウスは自由な場所!

だから衝動に任せて、何をしても許される!

 

・・・本当にそうでしょうか?

 

先日、Twitterでステージダイブについて議論が起きました。

この記事を書いている恭平 a.k.a こども社長( @kyoopees )は、ライブハウスGROWLYや練習スタジオAntonioを運営しています。

ステージダイブやダイブについては、以前から気にはなっていました。

 

 

Twitterで書いても見ましたが、

伝わりにくい部分もあったようなので、今回は動画でも作成しました。

 

落ち着いて文章にもしたいと思って記事を作成してます。

 

全国各地のライブハウスでは毎日、色んなジャンルのライブが開催されています。

 

ジャンルやバンドによって、楽しみ方ってすごくいろいろあります。

今回取り上げるステージダイブ以外にもモッシュ、シンガロング、マイクジャック、スカダンス、ヘドバン、ミックス、など。

そのジャンルならではの楽しみ方があります。

それぞれどういうものかっていうのは今回割愛します。

今回はステージダイブというアクションにスポットを当ててお送ります。

 

何が正しいのか難しい問題ですが、

僕なりの意見を示そうと思います。

 

レディゴォ! 

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ステージダイブなどの危険行為は禁止ですとライブハウス経営者が言えるかどうか

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ステージダイブに関しては毎年のようにツイッター上で議論が沸き上がったりしていて、賛否両論がある話題です。

 

まず結論から言うと、原則としてライブハウスでの危険行為は自己責任です。

そう言える理由や、どう対処したらいいかなどを論じていきます。

 

ステージダイブ=危険行為なのか

動画では喋れませんでしたが、前提として、ステージダイブ=危険行為なのか。

こちらの定義をまずしておきたいと思います。

 

難しい議論ではあると思いますが、

ステージダイブやダイブの全てが危険行為だとは言いたくない

というのが今の時点での持論です。

 

経営者の立場から理想を言わせてもらうと、

危険な行為にならない範囲で精一杯楽しんでほしい

という夢のような話になってしまいます。

 

なので、ステージダイブ=危険行為とは言いたくないです。

危険行為は禁止されているライブハウスでは、危険行為やって欲しくないです。

 

なぜ危険行為が禁止か

全国のライブハウスで、危険行為は禁止されてるところが多いです。

まず、なぜ禁止しているかと言うと、事故が起きる可能性があるからです。

 

どんな事故が起きる可能性があるかと言うと

観客の怪我、自らの怪我

これは、ステージダイブがどんなものかわかってる人は想像つくと思います。

他人にも自分にも、怪我の可能性があります。

 

出演者の怪我

バンドがステージ上で歌うとき、マイクに口をつけて歌います。

マイクはマイクスタンドに付いていて、マイクスタンドの足は客席と近いところににあります。

マイクスタンドにお客さんが当たると、マイクが歯に当たって歯が折れる場合があります。

マイクは鉄みたいな硬い素材でできています。

マイクが当たって、実際歯が折れたアーティストもいます。

 

機材の破損

ステージ上にはいろんな機材が置いてあります。

バンドマンは軽々とジャンプしたり、暴れて見せたりするので想像がつきにくいかもしれませんが。

高価な機材もたくさんあり、踏みつけられると壊れる場合もあります。

 

そして機材それぞれがケーブルやシールドと呼ばれる電線で繋がってます。

そのケーブルに足が引っかかって抜けたら、壊れる機材もあります。

壊れるまでいかなくても、線が抜けたら音が止まります

バンドの演奏の曲を自分のせいで止めてしまったらライブも冷めてしまいますよね。

 

自己責任とは

こういう話題によく出てくる「自己責任」という言葉についても議論しておきます。

辞書でも様々な解釈が載っていますが、自己責任とは

個人は自己の選択した全ての行為に対して、発生する責任を負う

wikipediaより

という意味があります。

 

なので、「自分は怪我してもいいですよ宣言」ではないんです。

もし怪我、機材の破損が起きた時はもちろん、それも自己責任です。

 

さらに、それに準じて

・ライブの中止

・バンドの活動停止

・ライブハウスの営業停止

など、最悪の場合は誰かの人生を狂わせてしまうかもしれません。

 

そしてもちろん、「自己責任だから自分が怪我してもオッケー!」といって実際怪我してしまった場合、

主催者、バンド、ライブハウスが責任を問われる場合があります。

第三者も巻き添えになったときにでも、責任を取れるか、という話です。

取れないですよね。

だから、自己責任になってしまうから、そこは自分で判断をしよう、ということです。

 

こういう重い話を、バンドはしたくないですよね。

 

だから僕がこういう話をして、動画や記事にすることで、

事前に知識をつけた上で、ライブハウスに楽しみに来て欲しいと思っています。

 

なぜ禁止なのに行われてしまうか

では、なぜ禁止されてるのにも関わらず危険行為が行われているのでしょうか。

これを一言で説明するのは難しいんですが。

 

あえて一言で言ってしまうと「そういう文化だから」なんですけど、それじゃ納得しない人も多いですよね。

 

危険行為は禁止してるけど、盛り上がるのを禁止はしてません

ジャンプも禁止してないし、手をあげることも禁止していない。

バンドも「盛り上がっていいけどある程度のところで止めろよー!」って言えませんよね。

どこからどこまでが危険行為かって話になってきますよね。

 

とても難しい問題ですが、これはライブハウスに限ったことではありません。

他の業種で例を挙げればわかりやすいかもしれません。

 

例えば居酒屋で、「お酒は一人2杯まで!」とか、「1杯頼んだら30分間は次頼めません!」とかルールはありません。

お酒って毎年のように急アルで運ばれたり、命を落としてる人がいる、危険性を孕むものです。

にも関わらず、飲み方について細かいルールは決められていません

(飲酒の強要はもちろん禁止されています。)

自分でどれだけ飲むかとか、どのくらいのスピードで飲むかとか、それこそ自己責任です。

 

スポーツもそうですよね。

毎年、夏になると水の事故のニュースを聞くと思います。

しかし海やプールで「5秒以上の潜水は禁止」とか、「浮き輪には2人以上捕まってはならない」とかのルールはないですよね。

 

スノボも「時速10km以上禁止」とか「10cm以上のジャンプは禁止」とかないですよね。

 

スポーツは実際、危険だと思われるアクションはたくさんあります。

それぞれが「自己責任」で、さまざなアクションに挑戦し、時には賞賛されます。

 

もちろん居酒屋やスポーツ会場でも明らかに危険行為は禁止されてます。

本当に危険な行為があったら注意が入ると思います。

 

ライブハウスもそれと近い感覚です。

なんでもかんでも禁止してしまえば安全度は上がるかもしれないですが、楽しみは半減します。

だから、「危険行為は禁止」しつつも、「自己責任」の範囲で遊んでほしいのです。

 

危険行為での被害が大きくなりすぎると

もし本当に危険行為での被害が大きければ、全てのアクションを禁止する必要もあるかもしれません。

ジャンプ禁止、肩と肩を触れさせる行為禁止、手を頭より高くあげること禁止、、

そんなライブハウス、面白くないですよね。

 

全てのアクションを禁止するまでいかなくとも、

身分証提示とか、同意書にサインとか、客席に監視カメラをつけるとか、、

などの手続きを、小規模なライブハウスで行うとすると、手間や費用がかなりかかってしまいます。

 

実際、大きい会場や野外フェスになると、禁止されてるところは多いです。

ROCK IN JAPANとかCOMING KOBEなどの野外フェスは、ダイブなどをするとすぐ退場になるらしいです。

これらは関わる人数が多くなっているのと、ライブハウスよりも老若男女が来ると言うことで、危険性を少しでも下げているのです。

 

なぜバンドはそれを黙認するのか

バンドははっきりと、「うちのライブではダイブ禁止!」と言えるないのでしょうか。

バンドにもよりますが、会場を盛り上げてなんぼのバンドはいけるところまで盛り上げたいです。

お客さんもその盛り上がりを楽しみに来ています。

バンドも、盛り上がってる様を見るのは嬉しいです。

 

だからこういう話題が上がるとすごく複雑です。

じゃあダイブは禁止しろとか、ダイブがちょっとでも起きたら演奏を止めてつまみ出せとか、いちいちそういうのしてたら冷めると思います。

 

もちろん、本当に危ない行為があったら止めることも必要だと思いますが、そうならないようにして欲しいっていう、まぁ難しいニュアンスですね。

 

自己防衛

で、結局は自分で自分の身を守らないといけないです。

これを自己防衛と呼びます。

 

さっき例に挙げたお酒やスポーツの話と通じます。

危険な行為をするスポーツでは、身を守る術も技術だとされます。

 

ダイブなどが起きるようなライブに行く場合は、

ダイブが起きたらどう対処するかとか、

最前列が危ないと思うなら下がるとか、

革靴とかヒールとかじゃなくて危険性が低い靴で行くとか。

 

準備や心構えも大事だと思います。

 

まとめ

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ステージダイブなどの危険行為は禁止ですとライブハウス経営者が言えるかどうか

というタイトルの記事ですが、答えは曖昧になってしまいました。

しかし、一定の想いは、伝わる人には伝わったと思います。

 

ライブハウスに来る人は、自己責任自己防衛が大事です。

 

そして、周りへの配慮が大切です。

それはライブハウス外でも同じことです。

自分の行うアクションで、誰かを傷つけてしまうだろうか。

もしそうだったらどう対処しなければいけないか。

それは、普段の生活でも考えなければいけないことです。

 

ライブハウスでは、普段の生活とはそのラインがちょっと変わるだけです。

理解ある者同士が、理解あるアクションを行う。

それだけのことです。

 

危険行為はライブハウスで原則として自己責任です。

危険な行為は禁止されている場合が多いです。

そういった事情が絡んでることを把握した上で、最大限に盛り上がって欲しいと思ってます。

 

なんでもかんでも禁止してしまうと、その文化が衰退してしまう可能性もあります。

実際、「ダンス禁止」って摘発が多かった時期は、クラブが軒並み潰れました。

そうならないように、出演者や主催者だけでなく、そこにいるみんなで、遊び場を守っていって欲しいです。

 

 

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