今、地方のライブハウスができることはなんだろう?
京都の学生の音楽文化を未来に繋ぐことではないか?
2020年9月。
徐々にコロナの影響は収まり、世間はGoToキャンペーンなどで旅行客が増えてます。
しかしライブハウスはまだ日常を取り戻せていません。
この記事を書いている恭平 a.k.a こども社長( @kyoopees )は京都でライブハウスGROWLYや音楽スタジオAntonioや飲食店などを運営する会社の代表を務めています。
この事態をどうにかすべく、新事業を立ち上げます。
京都の大学生・専門学生なら誰でも入れる軽音サークル
"京学バンドクラブ"
を設立しました。
って言われてもわけわかりませんよね?
今回はその概要と、なぜ設立に至ったか、そしてこの前代未聞の挑戦の支援者を募集するという話をします。
京学バンドクラブってなんなの?
入部したらどうなるの?
なんのためにクラウドファンディングしてるの?
そう思ってる人に読んで欲しい記事です。
京都にインカレ軽音サークルを設立&支援者募集開始します
京学バンドクラブとは
他の都道府県はどうかわかりませんが、京都はそれぞれの大学に軽音楽部・軽音サークルが存在します。
例えば「京都大学の軽音楽部」みたいな感じです。
京学バンドクラブはそれとは違ってどこの学生でも入れます。
どこの学校にも属していません。
インカレサークルと呼ぶそうです。
今回は京都の大学・専門学校に通ってるか、京都在住の学生が対象です。
イメージとしては、スポーツ部で言うトレセンとかクラブチームのイメージです。
小中学校で、各学校にもサッカー部や野球部ありましたが、ちょっとだけ意識の高い選手はトレセンとかクラブチームに入っていたと思います。
学校の枠を飛び越えてバンドを組んだり交流をしたいという、ちょっとだけ意識の高い学生に入ってもらえたら嬉しいです。
ただし、「ハードル高いんじゃないの?」と思う必要はありません。
あくまで学校の枠を飛び越えることが重要であって、知識や経験や技術は乏しくても全然大丈夫です。
オリジナル志向でもコピーバンドでもどちらでも大丈夫です。
バンドクラブですが、弾き語りも大丈夫です。
他の都道府県や、軽音以外のサークルはわかりませんが、京都には軽音のインカレサークルは存在しません。
どこにもモデルはありません。
イチから、集まった学生と一緒に作り上げていこうと思っています。
京学バンドクラブ運営について
今回は、2020年4月にコロナの影響で閉店した京都の老舗ライブハウス、
VOXhallの元店長、有堀誠 ( @arihori )と共同で立ち上げました。
VOXhallはGROWLYよりも学生に近いライブハウスで、有堀くんはMIYAKO ROCK FESを主催していました。
京都の軽音楽部・軽音サークルが20団体以上も参加するサーキットフェスです。
VOXhallという場所は無くなってしまいましたが、学生を盛り上げたいという同じ志を持つ有堀くんと立ち上げることにしました。
しかし基本的には学生主体で運営して欲しいと思っています。
あくまで運営母体はバックアップでありたいと思っています。
京学バンドクラブ設立の理由
この記事を書いている9月、ライブハウスはまだ完全な状態に戻っていません。
GROWLYでもキャパシティを大幅に制限して、行える公演から始めています。
(通常200人キャパ→30人に制限。9月より、1〜2バンド出演の場合は50人まで。)
キャパ制限を行いながら、配信ライブも並行して、それでも出演してくれるバンドたちがいるおかげでなんとかイベントを開催してます。
しかしまだキャパ制限があると開催が難しいイベントも多く、8月以降くらいに予定されていた延期公演さえも中止になり始めています。
本来なら100人以上入るような公演や、10バンド以上出演するような大型イベント、そして学生サークルの貸切イベントがまだ戻ってきてません。
個人的な予測では、来年の春くらいまで厳しいんじゃないかなと思っています。
その中で今回僕が特に懸念したのが、学生です。
(もちろん他にも懸念することはたくさんありますが、まずは、という感じです。)
4月から続くリモート授業で、一人暮らしのマンションを解約して実家に帰り、実家からリモート授業を受けてる生徒も多いそうです。
9月10月から始まる後期も、一部対面授業が始まる学校もあるそうですが、全部ではありません。
登校するには学校に申請し、許可が下りれば登校できる学校もあるそうです。
そしてほとんどの大学で、サークル活動も禁止(自粛要請)されているそうです。
実際、8,9月は夏休みのため、本来ならサークルのイベントが入るはずなんですが、今年は1本も入りませんでした。
いつサークル活動が再開されるのか目処がたたないまま、1年の半分が過ぎました。
このままもしかしたら1年間何も活動できないサークルも出てくる可能性があります。
大したことないと感じる人もいるかもしれませんが、めちゃくちゃ大変なことです。
特に深刻なのは今年の1回生です。
(関西では大学1年生,2年生じゃなくて1回生,2回生と呼びます。)
春の新歓ライブが行われてないので、サークルは部員の勧誘もできず、1回生がほぼ集まってないらしいです。
こうなると、少なくとも半年間、
・サークルで共通の趣味を持つ友達と出会えない
・新しい友達から知らない音楽を教えてもらえない
・ライブに行く友達が作れていない
・新しいバンドがサークルで1つも発生してない
などなど、悲惨な状況です。
この半年は誰にも取り戻せません。
僕も大学進学で熊本から京都に引っ越してきた時、「絶対軽音サークルに入ってバンド組むんだ!」と意気込んでました。
そんな時にコロナに直撃したら、バンド欲も無くなってたかもしれない。
当時のバンドメンバーとも出会わなかったかもしれない。
そして会社作って今こうやってブログを書いてなかったと思います。
そう考えると、すごく悲しいし、救ってあげたいというのはおこがましいけど、何か力になりたいなと思いました。
軽音サークルは、伝統を大事にするところが多いです。
「毎年夏休みは●●のライブハウス、卒業イベントは●●のライブハウスで」
と決まってるところが多いです。
その伝統が途絶えた今、今後そのイベントが開催されない可能性もあります。
そうなるともちろん、ライブハウスにも大ダメージです。
・サークルのイベントが入らない
・サークルから新規オリジナルバンドが発生しない
・ライブハウスに来る学生のお客さんも増えない
と、踏んだり蹴ったりです。
そうなると、将来的にライブハウスが元どおりになったとしても、新規バンドが増えず、学生サークルのイベントがなくなってしまいます。
そうなってしまえばライブハウスの未来はありません。
これらを解消するため、というのが立ち上げた一番の理由です。
京学バンドクラブに入るメリット
メリットとしては、たくさんありますが、今回は3つ紹介します。
1,大学の垣根を超えて交流できる
まず一番はこれです。
インカレサークルなので、京都ならどの大学・専門学校に在学していても入れます。
例えば立命館大の学生と、京大の学生と、同志社の学生の3人でバンドを組むことが可能です。
バンドやサークルの掛け持ちはもちろんOKなので、学内のサークル同士のつながりも作ることができます。
学校のサークル同士でもジョイントコンサート(通称ジョイコン)で交流する場合もありますが、そのきっかけづくりもしてもらえたらなと思います。
2,ライブハウスやスタジオを経営している会社が運営している
うちの会社が運営しているので、スタジオやライブハウスが割引価格で使えるようにしようと思ってます。
もちろんタダというわけにはいきませんが、なるべく学生に安く使ってもらえるように考えてます。
また、有名講師をゲストに招いたセミナーイベントも企画中で、そういうのも割引対象にしようと思っています。
そしてゆくゆくは野外イベントやサーキットイベントなどの大きいイベントなんかもやろうと思ってるので、大学のサークルよりも外の企業と接する機会が多くなると思います。
3,歴史を一から作っていける
今回立ち上げたので、歴史も伝統もありません。
しかも京都では前例がありません。
そんな新しい試みを自分たちで作っていけます。
もちろん先輩方から受け継いだ伝統や決まりもいいですが、
自分たちが一から作っていく方が愛着も湧くと思います。
クラウドファンディングについて
京学バンドクラブの立ち上げに合わせて、クラウドファンディングをCAMPFIREで開始しました。
目的は、「京学バンドクラブ第1期生の部費を0円にしたい」というものです。
もちろんこの試みを知ってもらいたいという想いもあります。
そして正直ウチの会社も経営的にダメージを受けているというのもあります。
学生に安くスタジオやライブハウスを使って欲しいというのはあるけど、それも正直厳しいです。
そこでクラウドファンディングを通じて、京都の学生に投資してもらいたいと考えました。
目標金額は100万円!
達成したら40人の部費を無料!
※第一期生の10〜3月の部費を0円にします。
※達成率に応じて無料の人数が変わります。
※通常の部費は11,000円予定。当面は5,500円にディスカウント予定。
期間1ヶ月で、100万円集めることと、40人集めることを目標にしてます。
めちゃくちゃ難しいことだと思ってるので、是非力を貸して欲しいです!
クラファンで部費を無料にしたい理由は他にもあって、
・会社が立ち上げた軽音インカレサークルなんてハードル高そう
・コロナでバイト削られたりして学生にもお金がない
などで入部を尻込みされるだろうと予想しています。
この辺を解消することによって、学生が入りやすい環境を整えられたらと思っています。
リターンに関しても、参加型のリターンを多めに用意してるので、
学生と一緒に歴史を0から一緒に作っていける体験が味わえると思います。
まとめ
(写真 : MIYAKO ROCK FES 2019より)
ということで今回は私の会社の新事業としてサークルを作るというお知らせと、そのスタートのためにクラウドファンディングを開始するというお知らせでした。
今まで前例のないチャレンジなので、不安も大きいです。
だけどそれ以上に期待も大きいです。
このサークルを通じて新しいバンドが生まれることや、音楽好きな学生がもっと音楽好きになることも楽しみです。
ゆくゆくは京学バンドクラブの野外フェスなんか実現したらめちゃくちゃ楽しいと思います。
今はコロナの時期で暗い話題も多いです。
このサークルにも制限は付いてくるとは思います。
しかし是非期待していただき、応援の方よろしくお願いします。
ライブハウスはコロナにより多大なダメージを受けています。
そして同じように学生も受けています。
コロナが完全に終息した後に、今以上にいい音楽環境が整いますように。
京学バンドクラブHP → http://kyogakuband.club/
クラウドファンディングページ → CAMPFIRE
関連記事です。
コロナ初期に書いた記事です。この頃はこんなに深刻化するとは思ってませんでした。
去年(一昨年)にもクラウドファンディングに挑戦しました。
初心者バンドをたくさん作りたいです。
続きはWebで。もしくは京学バンドクラブで。