もしこの挑戦が成功すれば、ライブハウス入場時のドリンク代が0円になります。
ただその裏では、それ以上のことが動いています。
2018年11月28日〜2019年2月25日の3ヶ月間、GROWLYは
「ライブハウス入場時のドリンク代を0円にするクラウドファンディング」
に挑戦しています。
もし成功すれば、
GROWLY7周年期間である2019年4月1日〜2019年5月6日の約1ヶ月間、
GROWLY入場時のドリンク代が0円になります。
この記事を書いてる恭平 a.k.a こども社長( @kyoopees )が自ら動画を作成し、説明もしていますが、
今回はこのクラファンに挑戦した理由を4つに分けて説明したいと思います!
クラファンの概要はこちらの記事で説明しています。
賛否両論あると思います。
なんでこんなことに挑戦したのか。
疑問を持ってる人にも読んで欲しいし、
批判的な意見を持つ人にこそ読んで欲しい記事です。
レディゴォ!
- ドリンク代0円クラウドファンディングに挑戦した4つの理由
- まとめ
ドリンク代0円クラウドファンディングに挑戦した4つの理由
1.ライブハウスに来やすくなる仕組みを作りたい
まずは一番わかりやすい理由かと思います。
ドリンク代が0円になると、お客さんがライブハウスに来やすくなると思ったからです。
来やすくして、ライブハウスに来るお客さんを増やしたいからです。
全国のほとんどのライブハウスが、入場時に1ドリンク制を採用しています。
ライブハウスに入るためには、チケット代とは別途ドリンク代が必要です。
もしこのドリンク代が0円(もしくは安く)になれば、ライブハウスに来やすくなるのではないか。
そう思いました。
0円だから来る、というわけにはいかないとは思いますが、
もし行きたいなって思ったライブを金銭的な理由で断念するのであれば、
ドリンク代が0円になることにより、断念する割合を減らせると思っています。
単純に、2000円と2600円どちらがいいですか?と聞かれたら、
安いに越したことはないですよね。
(稀に高い料金を払いたいという徳の高い人もいます。)
ドリンク代は必要、完全に無くすことは不可能
全国の99%のライブハウスが、1ドリンク制を取っています。
一昔前までは1ドリンク代500円が主流でしたが、
最近は消費税や酒税の増税の関係で1ドリンク600円に値上げするハコも多いです。
GROWLYも、2018年1月から600円に値上げしました。
(600円でドリンクチケット2枚お渡ししています。1枚でソフトドリンク、2枚でアルコールと交換できます。)
このシステムを完全に無くすことは不可能です。
理由はこちらの記事
でも書いているんですが、営業許可申請や経営の観点から、完全に0円にすることは難しいです。
ほぼ不可能だと言っても過言ではありません。
ドリンク代の意義を考えて欲しい
この挑戦をすることによって、ドリンク代の意義を考えてもらうきっかけになると考えています。
ドリンク代を無くすことは法律的にも厳しいと書きましたが、
同時に経営的にもなくてはならない存在です。
もし営業許可申請的な問題がクリアになったとして、ドリンク代を完全になくしたとすれば、
その分チケット代やホール使用料を上げなければいけません。
ドリンク代で確保していた売り上げが無くなるのですから。
このシステムを理解してもらうことが、ライブハウスという場所を未来に繋ぐことになります。
2.ライブハウスに出やすくなる仕組みを作りたい
今度は出演者にとってのメリットです。
ライブハウスに出演しやすくなる仕組みを作りたいと思ったからです。
特に、結成してすぐのバンドや、集客がまだ十分にできないようなバンドです。
それらのバンドは、ライブをする際にホール代やチケットノルマなどがかかってきます。
こちらについても賛否両論あるかと思いますが、個人的には必要だと思っています。
これもライブハウスという場所を、未来に繋ぐためです。
お客さんが来やすい=バンドが出やすい
ドリンク代を0円にすることでお客さんが来やすくなれば、
それはすなわちバンドがライブをしやすい環境だと言えます。
お客さんを呼びやすくなれば、お客さんを呼んだ分だけホール代やチケットノルマを減らすことができます。
もっと呼べるようになれば、ギャラやバックだってもらえるようになります。
バンド活動における金銭問題を軽くする
バンドが活動する上で、お金は絶対に必要です。
ライブハウスも、相手がいくら仲良いバンドとか好きなバンドだったとしても、
規定の売上目標を下回り続ければ、経営することが困難になります。
なのでバンドを活動する上での経費が少しでも下がったり、
少しでも収入が上がれば、もっと続けやすくなります。
ノルマがかからないイベントでも、赤字ではないとは限りません。
遠征してライブをする際には、必ず交通費がかかります。
遠ければ遠いほど、お金も時間もかかります。
仕事を休む+お金がかかるでダブルパンチです。
金銭的な問題を少しでも軽くすれば、バンド活動がしやすくなると考えています。
単純に、お客さんが多い方が楽しいし意味がある
お客さんが来やすくなることの効果は、お金の問題だけはありません。
やっぱりお客さんがいた方がライブして楽しいし、意味ある日になりやすいです。(一概にそうとは言い切れない場合もありますが)
一度にたくさんの人にみてもらった方が、お金や時間をかけた甲斐があります。
自分たちの名前を拡げるチャンスでもあります。
というわけで、お客さんが来やすくなることは、バンドが出やすくなることに繋がります。
3.新しい挑戦をしたい
今度はコチラ側の理由になりますが、新しい挑戦をしたいというのも理由の一つです。
今から約7年前、私が27歳のときに会社を立ち上げ、ライブハウスを作りました。
それからも他の県のライブハウスの経営を手伝ったり、
スタジオ、飲食店などをオープンさせたり、
レーベルや通販事業などを興してきました。
その全てが自分にとって新しい挑戦で、決して簡単なことではありませんでした。
もちろん今回の「ドリンク代を0円にするプロジェクト」自体も挑戦なのですが、
これをクリアすることによって、もっと新しい挑戦ができると思っています。
新しい挑戦をするための選択肢としてのクラウドファンディング
今まで何かに挑戦するときは、銀行から融資を受けたり、売り上げを貯金したりして挑戦してきました。
アイデアがあってもお金がないから今は挑戦できないな、と思って断念したことや、時期をずらしたことはたくさんあります。
もちろんそれも、"身の丈に合った"挑戦をするという意味では、大事なことかもしれません。
全てのアイデアを挑戦に移してもOKだとか、全て失敗してもOKというわけではありません。
しかし、そのアイデアが実現可能で、タイミング的にもバッチリなのに、お金がないから断念するということはそれはすごく残念なことです。
可能性を減らしてしまいます。
そういう意味で、クラウドファンディングという仕組みは画期的だと思っています。
資金的な問題で今までは断念せざるを得なかった画期的なアイデアを実行に移すことができます。
弊社で経営しているメインはライブハウスですが、もっといろんなことに挑戦したいと思っています。
その挑戦が、全てライブハウスに還ってくると思っています。
その挑戦をする上で、クラウドファンディングという選択肢が加わるのはとても素晴らしいことです。
4.クラウドファンディングを音楽シーンに広げることに一役買いたい
クラウドファンディングが日本に上陸したのは2011年だと言われています。
ちょうど、私が会社を立ち上げたのと同じ時期です。
正直最初はあまりいい印象ではなかった
会社を立ち上げた時期だったので余裕がなかったのかもしれませんが、
クラウドファンディングという仕組みには当時は懐疑的でした。
何か新しいことをやるためには、
・お金を貯める
・銀行から借りる
のどちらかでやるのがスジだと思っていたからです。
私が会社を立ち上げたときは、お金を貯めるのは不可能だと思いました。
不可能というか、それまで会社を興すための貯金をしてきたわけではないし、そこから貯金を始めるととてつもなく時間がかかり、断念せざるを得ないと考えました。
だから、(クラファンという選択肢がなかったからかもしれませんが)銀行からお金を借りるしか方法はないと思いました。
もちろん、それで良かったと思っています。
銀行でお金を借りることも、全額+利子を返済する必要もあるし、決して簡単なことではありません。
クラウドファンディングは新しい選択肢の一つ
対してクラウドファンディングはお金を貯めることも、お金を返すことも必要ありません。
アイデアをすぐ実行に移せるスピード感もあります。
その反面、
・信用
・画期的であるかもしくは現実的であるか(を正しく伝えること)
・計画性
・知名度
などが必要になってきます。
(また詳しく記事にしたいと思っています。)
これらがクリアになれば、何かアイデアを実行に移す際の画期的なシステムの一つだと言えるでしょう。
新しいものを作るのではなく、既存のシステムを壊すことを考えてみた
クラウドファンディングで良くあるのが、
「○○を作りたい!」
とか
「○○を達成したい!」
といったものです。
今回私たちが挑戦したのは、その逆の発想を使いました。
何か新しいものを作るのではなく、
既存のシステムを壊す
ということに挑戦してみました。
「当たり前を疑え。その当たり前を壊すことは本当に不可能なのか」
ということを考えました。
前述した通り、1ドリンク制を無くすことは不可能だと思った上での挑戦です。
この考え方は、クラウドファンディングではまだ少ないと思うし、今後クラウドファンディングを利用しようとしてる人へのヒントになればと思っています。
GROWLYがやることによって、バンドがやりやすい環境になれば
7年前に比べて、ライブハウスシーンにも浸透してきた感はあります。
しかし、まだまだ懐疑的に感じてる人も少なくありません。
それを、GROWLYが実行することで少しでもハードルが下がれば、と思ってます。
もちろん、クラファンをやるからにはいろんなことを考えるべきだし、誰でもいつでもやれるというわけではありません。
上述したように、いろんなものが必要になります。
そして、貯金や銀行と違って、ちゃんと支援者一人一人にお返しをする必要があります。
(もちろん売上を上げるためにもお客様への感謝は必要だし、銀行融資も返済する義務はあります。)
お返しと言うのは、単にリターンを届けるだけにはとどまりません。
投資をしていただいた人に限らず、情報を拡散してくれた人や興味を持ってくれた人などの全ての人に、誠意という形で返す必要があります。
この辺が貯金や銀行と違いますが、クラファンという選択肢をもっと理解して欲しいし、浸透して欲しいと思っています。
まとめ
総じて、今回にとどまらず、最初のステップとして考えています。
成功したとしても、たかが1ヶ月です。
何度も書いた通り、1ドリンク制を無くすことは不可能だと思っています。
ライブハウスにお客さんが来やすくことも、1ヶ月で終わってしまいます。
でももしかしたら、成功を目指していく過程で、新しい可能性が見えるかもしれない。
もっと大きな挑戦ができるかもしれない。
そう信じています。
120万円という金額が安いか高いかは人次第ですが、私たちは決して簡単なことだとは思っていません。
120万円を達成することはとても難しいことだと思っています。
クラウドファンディングと出会わなければ、ドリンク代を0円にするなんて思いつかなかったし、ドリンク代を0円にするなんてやらなかったと思います。
現状で言えば無理だからです。
この挑戦を、必ず成功させたいと思っています!
最初の発表だけにとどまらず、YouTube、ブログで発信を続けていきたいと思っています。
質問・意見などあれば、お問い合わせフォームでも、TwitterのDMでも大丈夫です。
全ては、音楽の未来のために。
ライブハウスを未来に残すために。
関連記事です。
この挑戦が成功し、ライブハウスに来る人が増えれば、受付・バーカンスタッフの対応も大切になってきます。
もしかしたらライブハウスに初めて来る人もいるかもしれません。ライブハウスは爆音ですので心の準備を。
この挑戦の裏ターゲットの一つに、「昔ライブハウスに行ってたのに」という人も入っています。
続きはWebで。もしくはmuevoで。