ライブハウスはもう時代遅れ?
コスパ悪いから必要ない?
生配信で充分?
・・・果たしてそうでしょうか?
この記事を書いている恭平 a.k.a こども社長( @kyoopees )はライブハウスGROWLYや練習スタジオAntonioなどを経営してます。
両店舗には、学生バンドをはじめとする"これから"というバンドが多数出演してくれています。
結構前になりますが、ブログとYouTube専用アカウントの方でこういったツイートをしました。
ライブハウスはもう時代遅れ?
— こども社長の魔法のブログとチャンネル (@kyoopeesnet) 2019年7月17日
コスパ悪いから必要ない?
生配信で充分?
ライブハウスと生配信は別物。
両者を上手く利用すべき。
ライブハウスに「ファンの獲得」しか求められないからコスパ悪いんだ。
初心者バンドがライブハウスでまずすべきことは、「ライバル」と「仲間」の獲得だ。
こちらが結構な反応があったので、いつかもっとわかりやすく解説したいなと思っていました。
動画でも撮ったのですが、落ち着いて記事でも残したいと思います。
初ライブから半年〜1年くらいのバンドには特に意識して欲しいです。
レディゴォ!
動画版↓
初心者バンドがライブハウスで最低限意識して欲しいこと
初ライブから半年~1年くらいのバンドに意識して欲しいことは
「ライバルと仲間を作ること」です。
私がライブハウスを経営している京都の街は、大学の街と呼ばれることがあります。
サークルで結成したバンドや、地方から出てきて京都で結成したバンドがすごく多いです。
僕もそのうちの一人で、熊本から京都に大学進学で引っ越して、サークルでバンドを組みました。
オリジナルを初めて作ったってバンドとか、初めてライブハウスに出るっていうバンドと接する機会がすごく多いです。
そういったバンドに意識して欲しいことは
「ライバルと仲間を作ること」です。
ライバルとは
この記事でいうライバルというのは、同世代・同期・同地域のバンドのことです。
歳が近いバンドは活動地域や歴関係なく仲良くなれます。
芸人は歳関係なく芸歴が重視されるらしいですが、バンドマンは歴よりも年齢の方が強いです。
なので、同い年のバンドは仲良くなりやすいです。
年齢が離れてても活動し始めた歴が近いバンドとも仲良くなりやすいです。
やはり活動し始めはどのバンドも右も左もわからないし、知名度も低いので。
活動拠点が近いバンドとも仲良くなりやすいです。
京都のバンドだったら同じ京都とか、関西圏のバンドと仲良くなった方が、
また共演する機会も多いし、プライベートでも遊んだりしやすいです。
仲間とは
仲間というのは、ライブハウスマン・カメラマン・MV製作者・レーベルの人などです。
もちろん、バンド同士もライバルであり仲間ではあると思いますが、ここで敢えて分けて定義しています。
初心者バンドがライブをやり始めるその地域のライブハウスは、いわば学校の先生みたいなものです。
PAさんは音作りの仕方などを教えてくれるでしょうし、制作スタッフ(物価ー)はイベントの組み方やツアーの回り方を教えてくれるでしょう。
バンドは自分たちのことは自分たちで考えることが大切です。
ライブハウスの人にはアドバイスをもらうという感覚の方がいいかもしれません。
それでも、やはり自分たちがやりたいことがあって、それがそのライブハウスの業務の一環としてできる範囲であれば、力を貸してくれると思います。
早めに意識した方がいい
なぜこれを動画や記事にまでして伝えたいか。
それがわからないまま半年~一年活動してしまうバンドが多いからです。
そしてそれを、声を大にして言っているライブハウスが少ないからです。
わからないまま一年以上活動してしまうと、単純にその期間がもったいないですし、ライブハウス=演奏だけをするところと認識してしまいます。
もちろんライブハウスでは、お客さんを獲得したり、盛り上げるパフォーマンスができるようになったりと、やらなきゃいけないことはたくさんあります。
しかし、自分たちの演奏の30分のためだけにライブハウスに来るのはもったいないです。
それではコスパ悪いです。
各地方の100~200キャパくらいのライブハウスでは、そのライブハウスのブッカーが頭を悩ませて組み合わせを考えています。
もちろんお客さんのためにジャンルなどを併せてる部分もありますが、僕が大事にしてるのは「こことここ仲良くなるんじゃないか?」っていうポイントです。
なので、他のバンドを全く見ず、絡みもせずに帰ってもらうのはとてももったいないです。
イベント主催者としては、とても残念です。
せっかくライブハウスに出演したので、仲間やライバルを1人でも多く増やして帰って欲しいです。
なぜ仲間やライバルを作ることが大切か
そして最後に、なぜ仲間やライバルを作ることが大事かという理由を説明します。
ライバルバンドを作ることで、モチベーションの維持ができるからです。
あのバンドのMVがバズったらしいよとか、あのバンドがワンマンで100人入れたらしいよとか、やはりライバルの活躍は原動力になります。
「悔しい」という気持ちは活動のパワーとなります。
そして時には傷を舐め合うことも大事だと思ってます。
たまにツイッターなどでも
「売れてないバンドは打ち上げで傷の舐め合いして意味ないからライブとか打ち上げやめて練習しろ」
という意見を目にすることがあります。
しかし僕は傷の舐め合いってすごく大事だと思ってます。
なぜなら、傷の舐め合いをすることで、バンドが続けられるからです。
活動を始めていきなり評価されるバンドはほとんどいません。
いたとしても、本当に一握りです。
才能があったとしても、元から特殊なコネがない限り、見つけられるまで時間がかかります。
今人気のバンドも、売れてない時代を必ず経ています。
売れてない時代に折れてやめなかったから今があります。
売れない時代を乗り越える必要があるのです。
評価されず折れそうな時に力になるのが、ライバルバンドです。
ライバルでもあり味方であるバンドマンと傷の舐め合いをすることで、心が折れなくなるのであれば、大いに舐め合うべきだと思います。
「今日あのバンドと久しぶりに対バンだ!楽しみだ!」という気持ちが、バンドを続けていく一つの原動力になれば十分だと思います。
そしてバンドが頑張っていく上で、メンバーだけの力じゃやはり限界があります。
企画したり、ツアー回ったり、ネット上に写真や動画をあげたり、CDをリリースしたり。
そういう時に力を貸してくれたり、時にはお金を出してくれるのが、仲間の存在です。
全国のライブハウス自体がレーベルだったりコネクションを持ってるとは限りませんが、ライブハウスに出ることでそういう人たちと繋がることができます。
例えばネットで活動していて知らない人からDMとか来た時に、業界人の知り合いが一人もいなかったら相談もできません。
判断に困った時に相談できるような経験豊富な人も、ライブハウスで見つかるので、是非で出会って欲しいです。
まとめ
今回は、初ライブから半年~1年くらいのバンドに意識して欲しいことは「ライバルと仲間を作ること」というお話でした。
あくまで僕の考え方であって、これをやらなきゃダメだとか、こうしたら絶対に売れる、というわけではありません。
バンドの活動方針、攻略の仕方は人それぞれです。
他のバンドやスタッフと全く交流を持たず、演奏30分のためだけにライブハウスに来るやり方も間違ってるとは思いません。
バンドのやり方、音楽のやり方が多種多様化していく昨今、ライブハウスに出演せずに活動する選択肢も以前よりも増えています。
もちろん、僕が使っているYouTubeもその一つです。
YouTubeなどのSNSだけを使って知名度を上げる方法もあると思います。
そういうバンドにとっては、ライブハウスで仲間やライバルを作ることは必要ないかもしれません。
だけど僕はライブハウスの人間なので、ライブハウスに出て欲しいです。
ライブハウスで育って欲しいです。
ライブハウスでいろんな人と知り合って、仲間やライバルを増やして欲しいです。
だからもしライブハウスで頑張ろう!って思うバンドは、今回の記事で伝えたことを参考にしてみてください。
ライブハウスで得た仲間やライバルは、一生の友になると信じています。
関連記事です。
ライバルバンドができたらライブを見に行こう。
出会いがあれば別れもある。長く続けていれば多くなっていくのは当たり前のこと。
疲れたらたまには家で映画でも見てください。
続きはWebで。もしくはライブハウスで。