こども社長の魔法のブログ

(株)ケイピーエス代表取締役角田恭平による音楽・ライブハウス・人生の読み物

歳を重ねるとライブハウスに行かなくなる4つの理由

恭平 a.k.a こども社長( @kyoopees )です。

 

当ブログにはお問い合わせフォームが設置してあります。

 

先日そちらにお便りが届いていたのですが、

大変興味深い意見だったので回答してみたいと思います!

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お問い合わせフォームに届いた一通の質問

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2月の末にこんなお問い合わせが届きました。

お名前は仮名でA子さん、東京都在住の女性です。(僕は面識ありません)

内容をそのまま載せます。

いつもブログを「なるほど」と拝見しています。

私がライブハウスに行くと、そのあとずっと考察することがあるので、ご意見いただければと思います!

・ライブハウスには一定の年齢層があり、それを越える層が減少する(行かなくなる)

 

私自身、学生の頃はまったくライブハウスに行ったことがなく、社会人になって初めて行きました。

面白い空間で、奇妙な文化だなといつも思うのですが1点残念だなと思うのが上記です。

「昔はよくライブハウス行ってたんですよ」という文言を私の世代によく聞きます。

そもそも出演バンドの集客層もあると思いますし、仕事で融通がききにくくなる、結婚する等あると思います。

ただ、世間的には「良い年になっても行ってるの?」に近い風潮はあるのかなと。

私は「良い年」ほど「行こうよー」と「夢と希望と熱意しかないよ?」と友人を誘うのですが中々、特に若いバンドのライブ程乗ってもらえなく。

「何でなんやろ」「どーにかならへんかな」と考えます。

フェスからライブハウスへの誘致も実際、どんなけの効果があるのかなと思っています。 企業企画PRイベントを扱う会社で勤めているのでそういうの考えるの好きなんですが、 独りでぼーっと考えているので、せっかくなのでネタの1つとしていれてもらえるとありがたいです!

 

長々と失礼しました!

 (原文まま転載)

 

お便り第一号、感謝しております。

 

A子さんは社会人になって初めてライブハウスに行ったとのことですが、それは珍しいことではないと思います。

見たいバンドのチケットを買って行ったのでしょうか、友達に連れられて行ったのでしょうか、はたまた出演者が友達で誘われて行ったのでしょうか。

ライブハウスに初めて足を踏み入れるきっかけも人それぞれです。

 

今回は「歳を重ねるとライブハウスに行かなくなるのは何故か」というテーマで、

僕なりの考察をしてみたいと思います。

 

話を進めるための前提条件

話を進める前に、この記事で言う"ライブハウス"の定義を決めておきましょう。

A子さんの言う"ライブハウス"はキャパシティ(収容可能人数)が200人前後のライブハウスであると仮定します。

"ライブハウス"の定義は難しいですが、GROWLYを経営している私に質問して頂いてるということは、200人前後のライブハウスを想定してると勝手に推測して話を進めます。

 

あくまでこの話を進めるための前提条件ですので、深く突っ込まないで下さい。

 

歳を重ねるとライブハウスに行かなくなる4つの理由

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①時間やお金を他のものに使わなければいけなくなる

歳を重ねるごとに、結婚する確率は上がります

(20歳で未婚の人より30歳で未婚の人の方が少ないという意味です。)

そうなると、子持ちになる確率も同時に上がります

A子さんも言及されてますが、一番明確な理由はこれじゃないのかなと思います。

 

20歳前後の学生・フリーターの頃はお金にも時間にも余裕があります。

余裕があるという言い方は語弊があるかもしれません。

"お金と時間の使い方に融通が利く"という言い方の方が近いですね。

アルバイトで稼いだお金はある程度自由に使えます。

空いた時間を好きなことに使う事ができます。

 

家庭を持つとそれまでとは打って変わって融通が利かなくなります。

家族の為に使わなければいけないお金と時間が必要になります。

お金と時間の使い方に制限が必要になって来るんです。

 

企業に就職することもまた、時間の制限がかかる原因の一つです。

通常の企業であれば、平日の夕方や土日は自由に使えたりしますが、残業が多かったり、サービス業・接客業等の仕事であれば土日の方が忙しかったりします。

 

このように、歳を重ねると時間やお金を他のものに使わなければいけなくなるというのは、

ライブハウスに行かなくなる大きな理由の一つだと考えられます。

 

②共感を得にくくなる

①の理由は、見に来るお客さんに限ったことではありません。

出演するアーティストも同様です。

もちろん他の理由もありますが、アーティストも歳を重ねるごとにリタイアする確率が上がります

(具体的にはまた別の記事で書けたらと思います。)

 

初めてライブハウスに行った頃は、自分より歳上の出演者も多かったかもしれません。

しかし徐々に自分より年下のアーティストの方が多くなり、いつの間にか出演アーティストが全員歳下になってしまうこともあるでしょう。

A子さんの様に長年ライブハウスに通って頂いていると、それは顕著になって来ることもあると思います。

 

そうなると何が起きるか。

一言でまとめると"共感を得にくくなる"と思います。

自分自身が通り過ぎてしまうと言うか、追い越してしまうと言うか。

 

音楽の趣味嗜好も変化して行くことはおかしいことではありません。

 

大人になるにつれ、夢を諦めた人を見る機会も増えます。

自分が現実を見ていると、夢を追ってる人を見るのは眩しすぎるのかもしれません。

 

応援してたバンドの解散と同時にライブハウスに行かなくなったという人も少なくないと思います。

"せっかく応援してたのに裏切られた"と感じる人もいるのかもしれません。

 

"共感"というものは、自分と境遇が近ければ近いほど得やすくなります

単純に"歳"という一つの要素が離れれば離れるほど、共感を得るのは難しくなっていきます。

 

このように、自分の歳が上がることによって若いアーティストを応援することが難しくなる人も少なくありません。

 

③近い世代と同調する

例えば職場等で誰かが緊張してたら、それが回りに伝染したことはありませんか?

涙をこらえてたら隣の人が泣き出して、自分ももらい泣きした経験はありませんか? 

 

②の理由と近いかもしれませんが、人間は同調する生き物です。

自分が歳を重ねると同時に、周りの人も歳を重ねる環境にいる人ほど、ライブハウスに行かなくなる傾向にあります。

無意識のうちに、周りが行かないから自分も行かない、となってしまうのです。

(逆に言えば周りに若い人が多くて、ライブハウスに行く人が多い環境であれば、行くという傾向もあるかもしれません。)

 

このように、ライブハウスに行かない周りの環境に同調してしまった結果、行きににくくなるというのも理由の一つの様です。

 

何故でしょうね。

人と違うことをすることは恥ずかしいという、日本独特の謎の文化がそうさせているのでしょうか。

僕は、自分しか知らない楽しみを持つことは素晴らしいことだと思います。

 

④ライブハウスはいつの時代もマイノリティではある

200人前後のキャパシティ(収容可能人数)のライブハウスで演奏するアーティストは、

1万人規模のホールで演奏するアーティストに比べるとマイノリティ(少数派)です。

200人と1万人を比較したら、200人がマイノリティなのは一目瞭然ですよね。

"音楽が好き"というくくりの中でも、ライブハウスで演奏しているアーティストは、(その時点では)マイノリティになります。

ということは、ライブハウスに行かない人がマジョリティ(多数派)なのです。

 

"普通"という言葉の定義は、「ごくありふれたもの/他と特に異なる性質を持ってはいないさま」です。

それに則るのであれば、「マジョリティ=普通」という定義が成り立ちます。

 

マイノリティであるから趣味として成り立つという理論もあります。

「あのバンド応援してたけど、売れちゃったから次探そう」みたいな話ですよね。

もちろんそれは寂しいですが、無意識にマイノリティが好きな人もいます。

 

そしてライブハウスがマジョリティになった時には、ライブハウスにはお客さんが入りきることができなくなる矛盾もあります。

 

というわけで、4つ目はそもそもライブハウスに行く人がマイノリティという理由です。

 

まとめ

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今回は素朴な疑問を元に、

歳を重ねるとライブハウスに行かなくなる4つの理由を考察してみました。

あくまで、"そういう傾向にある"というだけの話です。

考察してみただけで、解決法を示せたわけではありません。

この記事を元に、さらに解決へ導ける記事が書けたらと思います。

 

誤解して欲しくないのですが、普通=正義ではありません

マイノリティ=悪でもありません

例えマイノリティであったとしても、自分が正しいと思うものを信じて欲しいです。

そして、それを周りに広めることが、きっかけになったりします。

A子さんや、A子さんと同じ様な疑問や悩みを持つ人がいたら、いつまでもライブハウスに通って欲しいと思います。

それが、必ず、未来の音楽シーンに繋がっていきます

 

ライブハウスは、どのような世代の人が来ても大丈夫な場所です。

20歳以上であれば、ライブハウスでお酒を飲むのも一つの楽しみ方です。

まだライブハウスに行ったことが無く、ステレオタイプな考えでライブハウスに行くことを拒んであるのであれば、一度来て頂きたいと思います。

 

そういった方に来て頂ける様に、ライブハウスも努力が必要です

日々反省し、努力をしていきたいと思っております。

 

お問い合わせの最後の文章、「フェスからライブハウスへの誘致も実際、どんなけの効果があるのか」という部分も大変興味深いテーマだと思いました。

次回はまたそのテーマについての記事も書けたらと思います。

 

今回はお便りによって、色々考えさせてられました。

きっかけを頂いたA子さん、ありがとうございました。

 

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▼私が京都でライブハウスを経営している理由。 

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▼好きな物には、いくつになってもお金を使って欲しいです。 

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▼紙の書籍を買う行為もマイノリティになりつつあります。

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最後まで読んで頂き、ありがとうございました!